最近、広島焼きの注文が増えてきたような
気がする。
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マスコミで「広島焼き」が取り上げられたのかな?
大量のキャベツ、もやし、ねぎを重ねて、
豚肉などをのせ、そばを合わせて卵を
落とした広島焼きは、大きくてボリューム感
たっぷりだから、若い男性客からの注文が
多かった。
だけど、野菜もたっぷり入っていて、意外に
低カロリーなところが、女性客にもウケてきた
のかも知れない。
で、広島焼きに限っては、お客さんから
作ってほしい。
と声が掛かるので、わたしを含め、お父さんや
お母さんも、お客さんの目の前で焼いて行く
ことになる。
そんなある日、
ここの大将の広島焼きがウマイんだよ!
と、男女合わせて5名のグループのお客さんのうち、
一人の男性が言った。
快く、お父さんが出てきて広島焼きを作る。
これが、お父さん作の広島焼きです。
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うん、コレだよ、コレ!
どう?ウマイだろ?
ホント、すごくおいしい!!
グループ全員で盛り上がってくださるのは
嬉しいけれど、わたしは、ちょっと複雑な心境。
どうやら、わたしとお父さんでは、同じ広島焼き
でもお客さんにとっては違うらしい。
確かに、わたしも以前、こちらのお客さんに
広島焼きを作って食べてもらったことがあった。
でも、今はお父さんを指名している・・・。
と言うことは、わたしの広島焼きでは
満足できないってコトね?
その夜、お父さんに広島焼きについて
尋ねてみた。するとお父さんはビールを
飲みながら、
重ね焼きは結構、神経使うんだよ。
クレープみたいに薄い生地、
たっぷりの野菜に、そば・・・。
それぞれ火の通る時間を身体で覚えて、
最後に玉子を重ねるまでの、微妙な
火加減が大切なのさ。
ふうん、そうか・・・。
わたしには、まだまだ覚えなくちゃ
いけないコト、たくさんあるね。
そうだな。
まぁ、あせらず気長にやることさ。
うん。
と、返事をしたものの、昔、漫画で読んだことがある
柔道や、野球選手の主人公になった気分で、
いずれお父さんと広島焼きの決戦を
しなければなるまい!!
と、わたしの胸は、闘志の炎で燃え盛るのだった。















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